黒兎月ですよっと
 
グリザイアの果実 レビュー

2012-10-28 Sun 11:55Σヽ(゚∀゚;)トウコウ
前々からプレイしようと思いつつも機会を逃していたグリザイアの果実。
ちょいと前にリアル脱出ゲームタイアップもあったのでプレイしましたよっと。



概要

タイトル:グリザイアの果実
メーカー:Frontwing
公式ページ:http://frontwing.jp/product/grisaia/index.html

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ジャンル:ADV
シナリオ:木緒なち、藤崎竜太、桑島由一、かづや
原画:渡辺明夫、フミオ
音楽:ElementsGarden

歌:7曲(飛蘭、eufonius、橋下みゆき、茶太、佐藤ひろ美、NANA、¥Cuスタ平)
CG:104枚、SD26枚(差分除く)
BGM:30曲(ボーカル曲除く)
Hシーン数:14シーン

プレイ時間:43時間


――その学園は、少女達の果樹園だった。

外敵から隔離された学園にやってきたのは、生きる目的をなくした一人の少年。
守るべき物を見失い、後悔と贖罪のみに費やされる人生の中で、
その少年に残されたのは首に繋がれた太い鎖と、野良犬にも劣る安い命。
そして少年は、その学園で少女達と出会い、新たな希望を見つけ出す。

――その少女は、生まれてきたことが既に間違いだった
逆らった罪――
――生きながらの死
誰も守ってなんかくれない――
――そして生き残った罰

そこは、少女達の果樹園。
彼女達は、後悔の樹に実った懺悔の果実。そんな少女達に、俺に一体何が出来る…?
それは、一人の少年が夢見た永遠の希望――


公式ページStoryより引用



シナリオ



各ルート共に良い仕上がり!

ただし、ルートに行くまでがちょっと……



ざっくり言って各ヒロインのエピソードはどれも安定してよかったと思います。
ただ、ライターが多いせいか同じキャラでもルートでやや印象が違ったり、
ルートによって話のクオリティに甲乙が当然ありますがね

基本的な流れとしては、
1.主人公がやってきた隔離された学園での日常パート(共通ルート)
2.ヒロインと距離が縮まり恋人に
3.何かをきっかけにヒロインが抱える問題の一端に触れる
4.主人公がヒロインの過去を知り、立ち向かわせるべく背中をプッシュor
 主人公が自分の立場も振り切りヒロインのためやんちゃをする

って感じ。



まずは共通ルートから。ここだけ見ると正直悪くはない。
各キャラの性質を踏まえつつ、テンポがよい描写で、
悪乗りしたりややニヒルジョークを入れたりetc…
ただ、問題となるのが2点。

1点目はちょっと長いこと。
確かに個々のエピソードはテンポ良いし悪くないんだけど、
それが長いせいで結果だれてしまう。
日常&恋愛メインの学園ものならいいかもしれないけど、
おそらくこれ買った人はそこを最重要視はしてないはず。
僕もシリアスな物語を期待していたわけですしね……

2点目はルート後と共通パートで落差が激しい。
話の要所に入ったらテンションやら描写に違いが出てくるのはあたりまえなんだけど、
全体的に見て温度差がありすぎる。
そのため、ストーリーの連続性に何か違和感があります。
上記で述べた共通パートが長いってせいもあるけど、
別に伏線的な要素が多いわけでもないし、本当にこの共通ルートは必要だったのかと……

とまぁ、共通ルートに関してはこんな感じかな。



当初はあまり意識していなかったのですが、ライターさんは4人いて

藤崎竜太氏:共通、蒔菜、天音
木緒なち氏:由美子
桑島由一氏:みちる
かづや氏:幸

らしいです。知ったのはクリア後、他の方のブログを見てなのですが、
これを見るとああ~なるほど!って感じですね。
プレイ後の感想としては、
蒔菜、天音ルートは頭一つ抜けて良い感じ、
みちるルートが中の人の演技補正でやや良いが、実際は他どっこいどっこいかな~
という印象でしたからね。


藤崎氏のルートが良かった的な書き方をしていますが
別に他のルートがダメダメだったというわけではありません。
各ヒロインの問題を紳士に受け止め、問題を棚上げせずに一歩一歩解決に進んでいく様、
最後にヒロインが問題に立ち向かえるよう、背中を押してあげる流れとかは悪くない。
つまり、無理やりな解決とかではなく、ちゃんと書こうという姿勢は感じらました。
ただ……


如何せん話が全体的にマイルド


話がご都合主義的なところがあるというか、逼迫感がたりないというか……
特にある意味似たような立場&展開である、蒔菜と由美子比べた時が顕著かな~


そんなこんなで蒔菜、天音ルートの良い点は


シリアス度!


でしょうね、ええ。
両ルートとも話を軟着陸させようとせず、設定をシビアに活かして書いたって感じがします。

蒔菜ルートではそんな話の展開の中、主人公が厨二設定開放で行動する様Good!
しかし、展開はシビアなので話はうまく進まず、かなりのめり込んでしまうものがあります。
そんなわけで、描写されてきた主人公設定が開放された感があるし、
多分この主人公が本作で本当に風見雄二と呼ぶに相応しい人物じゃなかろうか。

一方の天音ルートは主人公が出ないものの、
変わりに姉である一姫と天音が、やがては地獄絵図に変わる小さな世界で
徐々に狂気に包まれていく描写が……(;゚д゚)ゴクリ…
一つ一つの描写ではなく、一連の流れとして物語を読むとのめり込むこと間違いなし。
グロテクスさじゃなくて、狂気に満ちていく世界にポイントあり。



そんなこんなでかなり高クオリティではあると思うのですが、
やっぱ惜しむらくは設定の一部を描写しきれてない……
もといまったく書く気がないってことでしょうね。
一姫のこととか主人公の過去やらetc…

これは賛否両論あるかもしれませんが、
僕は良いノベルゲームは作品単体で完成しているべきって思うんですよ。
本当に当初の目論見どおり世界観を完成しきれているのかってのが分かりますし、
作り手の技量とシナリオに深みがあるってのがわかる目安にもなりますしね。
もちろん、完成されているけどそこから更に展開していくのは可と思っています。
まぁ、大人の事情もあるから難しいのかもしれませんが……




キャラクター

ここではメインどこのヒロイン勢+αについてサクサクッと感想書いていきます。



榊 由美子

深窓の令嬢的な雰囲気を醸し出す少女。
初対面時は愛想のそっけなさとやたら攻撃的な様もあり取っ付きにくいが
徐々に親しくなっていくと彼女なりの思いやりが垣間見えるようになっていきます。
コミュニケーションが得意ではなく、親しくなりたいけど自分の領域は侵されるのは嫌いと
やや難しいところがあるのもご愛嬌といったところでしょう。

ルート的には脱!父親の操り人形!!
こういったお嬢様的なキャラにはありそうな、肉親への反逆物って感じか?
ヒロイン勢では比較的まともな彼女なんですが、父親絡みで不安定になっていく様など、
色んな意味で人間臭さがあるのがポイントかな。



周防 天音

容姿&言動的にも捌けた感じが溢れ、面倒見の良い姉御肌というポジションの少女。
その実子供じみた悪戯っぽいことが好きだったり、下ネタ大好きなエロ担当でもある。
ムチムチボディがエロいしね!
ついでに料理もできるので女としてのポテンシャルは高いと言わざるを得ない。

プレイしての印象としてはだいたい上記&公式ページにもあるような感じです。
ただ、ルートを通してどのように今の彼女が形成させていったのか、
時たま見せる主人公への鋭さは何なのかってのがわかるとジワジワ味が出てきます。
後、個人的には方言的な言い回しの天音がGood!!あれは好きだ。



松嶋 みちる

金髪ツインテール=ツンデレを体現すべく並々ならぬ努力をする謎な少女。
その思考プロセス、発言内容、そして知能たるや……まぁ、本作のおバカ担当ですね、ええ。

こういう「ツンデレキャラを演じようとする少女」ってのは斬新だったですね。
言動や振る舞いはともかく髪を痛がってまで脱色するって……
そして、別に好きな男のためとかでもないのでなかなかによくわからない考えです。
でも、そんなわけの分からなさがちるちるの魅力と言えます。
バカな子ほどかわいいといいますしねw



入巣 蒔菜

その比類なきアポっぷりはやばい!……と公式ページにはあるんですが、
実際のところそうでもなく、実際のところ結構頭は良い少女。ただし、言動に難あり。
そして見かけによらず、彼女の実家は日本を裏から牛耳っている大財閥らしく、
付き合うのが色んな意味で面臭そうな少女といえるでしょう。

印象的にはマスコットキャラって感じ。
天音について生活している様とかは特にそんな感じかな~
しかし、一方的に愛でられる感じではなく回りをその発言をもってしてかき乱したり、
ちるちるをいい感じにからかったりと自由奔放な様が良し。
ルートでは主人公との良くわからいノリが形成されていくのがおもしろかった。



小嶺 幸

Theメイドさん。
常日頃からメイド服を着用し、与えられた任務(要望)は忠実に実行するメイド、もとい委員長。
パッと見の印象通り性格は真面目で温和、そして控え目とできた少女。
しかし、多種多様なメイド服へのいれこみ具合やら、
要望へ過剰なまでの取り組む様など色々怪しさが見えたりも……

キャラ的にはだいたい事前に想像していたラインってところですね。
良くも悪くも真面目でやや融通が聞かない様などがまさにそんな感じ。
ルートでは何故彼女が今のような性格になってしまったのかが明かされますので、
プレイ後は彼女のキャラがしっくり納得出来る感じかも。



風見 一姫

主人公の風見雄二の姉で、学術的な意味での知識はもちろん、
芸術的な面でも高い性能を有する天才少女。
自分の才能は正しく理解し、他者への評価も厳密に行った上で判断と行動をとるため、
遠慮や体面よりも実益を取ることが多く周囲からは忌避されがち。
また、天音と同じ事故に合い、急激に仲がよくなっていくが……

気だるけな様とは裏腹に言動や行動には迷いがなく、徹頭徹尾一姫らしい様は非情に好印象。
っていうか本作で一番好きなキャラですね、うん。ヒロイン勢とかどうでもよかったw
出てくるのは天音ルートだけですが、極限状態だからこそ発揮される彼女のカリスマ性、
そんな天才少女が天音と育んでいく友情が非情に(・∀・)ニヤニヤできます。
まだ純朴であったころの天音を翻弄したり、主人公への愛情とかが( ´∀`)bグッ!
しかし、どんなに彼女が優秀であっても“少女”でしかないという、
儚く懸命な様にも心をそそられましたね。




CG&立ち絵


枚数&クオリティ的にも良い感じ!


枚数はSD含めてですけどちょい多いぐらいの量ですし、
一枚一枚の色とかも結構良い感じじゃなかろうか?
ルート入ってからのCGで背景が外のやつとか結構いいと思う。
夕日っぽい情景のものとかが特にお気に入りですね。

ただ、エロさに関してはやや力不足な感が……
悪くはないんだけどエロさというか艶めかしさといいますか何か足りないかと。

後は原画に関してですかね?
お二方いますが僕は圧倒的にフミオさん押し。
渡辺明夫さんのはちょっと好みではないかな~

まぁ、そんなことより一番問題はあれだ、


一姫のCGがねぇ!!!


集団で写っているのがあるっちゃあるけど、ありゃノーカンでしょ。
うん、結論これ。



音楽&映像

BGMに関してはかなり良さげ。
爽快なもの、シリアス系なもの、甘い感じなもの色々そろっているのはもちろん、
それぞれの傾向のなかのものでもメリハリがしっかりしている感じかな?
今ざっとGalleryで聞き返したけど、
特に「笑っていたくて……」とか当たりが特にすきかな~

後はボーカル曲。
OP曲、各ED曲、そしてマグロマンのと全7曲とかなりのボリューム。
特に種類のED系に関してはやわらかい曲系統に定評がある方々が多いですね。
た僕的にはこういうしっとりした曲調ってそこまで好きではないのが微妙なところですが、
好きな人には結構良いんではないか?
そういう意味ではやっぱ飛蘭のOP,「終末フラクタル」プッシュですね。



その他


ムービー鑑賞多め!


OPムービーやEDのムービーはもちろん、CMムービーやプロモムービーも鑑賞可!
ムービー好きの自分としては結構ポイント高めですね。

後、Hシーン鑑賞はもちろん、普通のシーン鑑賞もできますし、
シークレットコンテンツとしてシステムボイスや壁紙&アイコンDLもできます。
ちょいとしたおまけとしてはいいですね。



まとめ


のめり込むまでがやや辛いが、
ルート入ればGood!!



前半のだるさを除けば全体的に良い作品だと思います。
萌えゲーアワードで受賞しているだけのことはありますね。

グリザイアの果実グリザイアの果実
(2011/02/25)
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